依存症の克服について                                      トップへ戻る       



パチンコ依存症の患者数は推定100万人以上
最近になってようやくパチンコ依存症(ギャンブル依存症)のことがマスコミで報道されるようになり、世間の注目を集めるようになってきた。あの手この手のパチンコ業界のマーケティング戦略が功を奏して、10年前では考えられなかった、若い女性や主婦、青少年層の依存症患者が数多く存在している。当サイトを読んだ方は既にお分かりかと思うが、パチンコ業界自体が嘘に塗り固められ、決して勝てない博打をあたかも勝てるかのように吹聴し、客を騙し続けていることが、ここまで依存症患者を増やしている大きな原因である。ほとんどの人は、当サイトに書かれてあるパチンコ業界の真実を知れば、馬鹿馬鹿しくなって、自然とパチンコをやらなくなるだろう。

しかし、その一方で、パチンコは絶対に勝てないと頭で理解しているにもかかわらず、パチンコを打たずにはいられないという人も決して少なくないのが現状のようである。そういった重度の依存症の症状を訴える人の医学的な原因は、パチンコを打つことによって分泌が促進される、脳内物質(セロトニン)のもたらす快感にすっかり依存してしまっていることである。つまり重度の依存症の人間は、パチンコを打っていると、脳内物質の働きによって癒されていると感じるわけで、リーチや大当たりの際はその癒され感が更に大きくなり、より強力な快感をもたらすエンドルフィンやドパーミンが分泌されて、興奮や喜びがさらに高まるというわけである。

現在の高画質の液晶画面を使った、巧みなリーチ演出や、大当たり画面、タイアップ機で見られる軽快な音楽、懐かしのキャラクターの登場等は、いささか言葉は悪いが、パチンコ中毒を促進するような演出に満ちたものばかりである。まんまと、そういった店側や台メーカーの思惑にはまってしまった人間が非常に多い訳だが、特に普段からセロトニンの分泌レベルが低い人間は、快楽に依存しやすい傾向があり、当然、パチンコにも人一倍はまりやすいと思われる。

ここで、脳内物質のセロトニンについて説明しておくと、このセロトニンは人間に安らぎを与えるホルモンとも言われていて、セロトニンの分泌量が多い人間は、ストレスを受け流すことが出来て、気力とやる気が充実し、集中力が増す、周囲に影響されず、平常心を保てる。瞬発力が増す、休む時に、ゆっくりと安らげる、眠りが深い等の効果が確認されている。いわゆる、ここ一番に強いアスリートというのも、セロトニンの量が他の競技者より多いといわれていて、ドパーミンがもたらす激しい歓喜とは異なるが、満ち足りた気分というのは、このセロトニンの働きによるものと言われている。

一方、セロトニンの分泌量が低レベルの人はどうなるかというと、ストレスに弱く、ちょっとしたことでもキレやすくなる。やる気がなくなり、無気力、無関心の傾向が強まる。慢性的に疲れやすい。不安感に苛まれる。感情の制御が利かなくなる。精神的な快楽から抜け出せなくなる。快楽に依存する為、鬱病になる等の症状が出てくるといわれている。

セロトニンは精神安定剤と似た分子構造で、気持ちの高ぶりや落ち込みをうまく調整して精神のバランスをとっている。つまり、セロトニンが不足すると、「気分が落ち込む」「何をしても喜びを感じない」「物事に無関心になる」・・・といったうつ状態を引き起こしてしまうといわれている。 特に、ある一定のレベル以下にセロトニンが減少すると、自殺するとも言われているので、注意が必要な脳内物質である。
 
日常生活で強いストレスや、過度の疲労にさらされると、セロトニンの分泌量は減少することが知られている。こういう状況が幼い頃から恒常的に続くと、その人間のセロトニンレベルは日常的に低レベルで推移することになると言われている。例えば、幼少時に親からの虐待を受けた乳幼児は、セロトニンの分泌量が低いレベルに留まるといわれ、様々な社会的な不適応を示すようになる。また、虐待を加える加害者もセロトニンが少ないうつ傾向にあると考えられるので、いわゆる「不幸の連鎖」が起きてしまう結果となるのである。

ストレスを受けた時や過労に陥った時に、ついパチンコ屋に足が向いてしまうのは、普段よりセロトニンレベルが低くなってしまったため、パチンコの演出による、安易なセロトニン分泌の癒し効果を求めてしまうからだろう。普段からセロトニンのレベルの低い人間が、一度、パチンコによる刺激に依存してしまうと、安易で危険な安らぎを求めて際限なく財産をつぎ込むようになり、あげくに借金で首が回らなって、ついには破滅してしまう。絶対に勝てないと分かっていても我慢出来ない。負けた時の自己嫌悪でさらにセロトニンが減少し、再びパチンコ屋へ行かずにはいられなくなる。まさに悪循環と言うより他はない状況である。

重度のパチンコ依存症にかかりやすい人間は、普段からセロトニンレベルが低い傾向にあると推測されるので、これを改善することにより、禁断症状を改善出来る可能性が大きい。普段からセロトニンのレベルを高める訓練をし、パチンコに頼らないセロトニンによる安らぎを得るようにすれば、重度のパチンコ依存症の克服は、今よりずっと容易になると言っても過言ではないだろう。

では、一体、この脳内物質であるセロトニンを増やすにはどうしたらいいのか。ここに、セロトニンの分泌量を高める、いくつかの秘訣を書き出しておくことにする。

セロトニンは日光を浴びることで多く分泌される。そのため、1日ちょっとずつでも日光を浴びるようにする。昼間に窓辺で太陽の光をいっぱい浴びることでセロトニンの分泌が促進される傾向がある。セロトニンがたっぷり分泌されることによって、睡眠の質も向上するので、眠りが浅いなと感じる人は、太陽の光をたっぷり浴びると良く眠れるようになるだろう。夜中12時以降は、セロトニンの分泌が停止するので、過度の夜更かしも禁物だ。早寝早起きもセロトニンレベルの向上に大いに役に立つ。

あとは、リズム運動が効果的で、例えばウォーキングや、大極拳、気功、ダンスやエアロビを始め、食事の時に良く回数を噛んだり、読経のように規則的に声を出すことも有効である。呼吸もリズム運動なので、リズミカルな腹式呼吸や、座禅で行うゆっくりとした腹式呼吸も大いに効果があると言われている。

セロトニンレベルを恒常的に高めるためには、最低でも二ヶ月間以上はセロトニンを増やす努力を続ける必要があるが、それによって、脳の神経細胞のセロトニン分泌量が改善され、例え重度のパチンコ依存症であっても、克服しやすくなることは間違いないだろう。

こういったことは、あまりカウンセリング機関等では教えてくれないことだと思うので、現在、重度のパチンコ依存症に苦しんでいる人に是非、参考にしていただければ幸いである。

参考文献
主な内容
キレる子どもや鬱の大人の脳では、セロトニン神経が衰弱し、脳内物質が欠乏している。不安や恐怖、興奮を適度に抑え、覚醒時のクールな意識(とらわれない心)を演出するセロトニン神経の不思議な働きを明らかにする。リズム運動できたえ、昼夜逆転した生活習慣を見直すことなどで、弱った脳と心に静かなパワーをとり戻す方法を、脳科学研究の最前線から提案する。
主な内容
集中力が持続しない。いつも体がだるい。こんな人にはセロトニン・トレーニング。お金も時間も努力もいらず健康になれる「朝の5分間セロトニン・トレーニング」を紹介す
る。
主な内容
セロトニン神経と呼吸の関係に着目している生理学者と、坐禅やヨーガを究めてきた丹田呼吸法の指導者。この二人が出会うことで科学的研究成果と実践体験が結びつき誕生したのが本書。坐禅に使われる丹田呼吸法が「平常心」を保つのになぜ効果的なのかを、セロトニン神経の働きを通じてわかりやすく説明している。
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